あなたは、歯列矯正にどのような印象をお持ちですか?
実際に治療をした人の話を聞いて、「痛い」や「生活がしづらい」などマイナスイメージを持つ方が多くいらっしゃいます。
今回は歯列矯正の際に生じる痛みについて、真実をお伝えします。
目次
1.痛みの原因は?
痛みが生じる具体的な原因は、下記の通りです。
歯が移動するとき
そもそも歯列矯正の仕組みは、専用の器具を使って歯を移動させるものです。歯が動くのは少しずつですが、負担がかかるため痛みが生じます。とくに治療開始直後は、
強い痛みが出るとされています。
器具を装着したとき
歯列矯正には数々の治療方法が存在し、中でもワイヤー矯正では痛みが出やすいとされています。その大半は器具がお口の中に当たって傷つけることや、慣れない治療開始直後の器具の締め付け感によるものです。
咀嚼するとき
「噛む」ということは、生活において避けては通れません。食事の際の咀嚼により、痛みが出る場合があります。
慣れれば徐々に緩和されますが、それまではなるべく軟らかい食ベ物を摂るのがおすすめです。間違ってもナッツ類やおせんべいなど、硬いものは口にしないよう気をつけましょう。
歯茎の痛み
最も注意すべきなのは、歯茎に生じる痛みです。
これは矯正器具をつけて生活することで歯みがきがしづらくなり、口腔内が不衛生な状態になっていることが考えられます。虫歯や歯周病を誘発する可能性があり危険なので、歯茎に痛みが生じたときは早めに歯科医院を受診しましょう。
2.痛みへの対策
歯列矯正による痛みは、避けては通れないということがわかりました。
しかし、心配はご無用です。
痛みをできる限り抑えるために、当院ではいくつかの対策を講じています。
咀嚼時に痛むとき
とくに治療開始直後は、食事の際に痛みが生じがちです。前述の通り、硬いものを口にすると痛みが出やすい傾向にあるので十分注意しましょう。
器具の違和感に慣れるまでは、豆腐や生の食パン、よく火を通して煮物などがおすすめです。
痛みに強い抵抗がある方は、歯列矯正の方法自体を変えるのもひとつの手段です。
ワイヤー不使用のマウスピース矯正であれば、歯を徐々に動かすため痛みが生じにくく、患者さま一人ひとりに合った治療計画が策定可能です。
それぞれの方法にメリットとデメリットがあるので、興味がある方は当院スタッフへお声かけくださいませ。
器具が当たって口の中が痛むとき
金属製のワイヤーが頬の内側や下に当たり、痛みが出たり口内炎ができたりすることがあります。そのような場合は、細めのワイヤーを使用するのがおすすめです。
通常よりも歯にかかる力が弱いため、痛みや合併症を引き起こすリスクが低減されます。器具がお口の中を傷つけ、すでに痛みが出ている場合は専用の透明ワックスを処方しますのでご安心ください。患部へ塗ることで、痛みが緩和されますよ。
3.いつまで痛い?
痛みが出る期間や程度には個人差がありますが、器具を装着した当日に最も痛む場合が大半です。その後数日は痛みが続きますが、7日後を目安に徐々に緩和される傾向にあります。治療中、ずっと続くわけではないのでご安心ください。
歯列矯正に痛みはつきものですが、患者さま一人で抱え込む必要はありません。できうる限りの対処をしますので、何かあれば当院スタッフへお気軽にご相談ください。
4.痛み止めは使える?
我慢できない痛みが出た場合は、痛み止めで対処可能です。
市販の痛み止めを飲んでも構いませんが、服用によって歯の移動に何らかの影響を及ぼす可能性があります。痛みが出た場合は、服用前に担当医へご連絡くださいませ。
5.冷やしてもよい?
場合によっては、患部を冷やすことで痛みがひく可能性があります。ただし自己判断で行うことは危険なので、一度当院へご連絡くださいませ。当院医師が、状況を見て判断いたします。