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しばた歯科ブログ

「骨の量が足りない場合、インプラント治療はできないですか?」【前編】

2022年8月10日

目次

「骨の量が足りない場合、インプラント治療はできないですか?」【前編】

インビザライン
歯を失ったまま、歯科医院に行かず放置していませんか?


「入れ歯になったら、毎日取り外して洗うのが面倒くさい」
「人工的な歯では、食べ物がおいしく感じられないかもしれない」


このような理由で、補綴治療を避けている方もいるでしょう。
確かに日頃のケアを最小限に留められ、ストレスなく食事を楽しめる方法があればベストですよね。


そのような方には、天然歯のような感覚で噛めるインプラントがおすすめです。
ですがインプラントは、すべての方に適用できるわけではありません。歯槽骨の高さや厚み、量が不足していると、すぐに治療を開始できない場合があるのです。


これまでは、上記の理由に該当すればインプラントを断念せざるを得ませんでした。しかし近年は、それを補う治療法がいくつも確立されています。
今までに断られた方も、これから治療を始められるかもしれません。本記事では、歯槽骨の高さや厚み、量が足りない症例におけるインプラント治療のことを詳しくお話しします。
補綴治療を検討中の方は、選択肢を増やすための参考にしてください。


1.インプラントとは?

インプラントはむし歯や歯周病といった疾患や、不慮の事故などで失った歯を補う目的で約100年前から行われてきました。導入当時は骨の補正に使われる金属製のネジや、コバルト合金という注射針を歯槽骨に埋入していましたが、残念ながら骨への結合がうまくできませんでした。そのため、残存歯へ固定してインプラントを保つのがやっとだったのです。
しかし、1965年に状況は一変します。チタンという金属が骨と結びつくという発見から、チタン製のインプラントが開発されました。それこそが、現在世界中の医療で用いられているインプラントというわけです。


1.具体的にどのような治療をする?

そもそもインプラント治療には「デンタルインプラント」という正式名称があります。本来は人体に埋入する人工物のことを「インプラント」と指すのが正しいですが、治療法として呼ばれることが一般的になりつつあります。
簡単にいえば、歯を欠損した部分に人工歯根を埋め込んで歯を補います。以前は入れ歯やブリッジが主流でしたが、近年はインプラントが注目されています。
あなたは「歯」と聞いて、どのようなイメージをしますか?きっと多くの方が、目に見える白い部分を思い浮かべるでしょう。しかし、歯の支えとなる歯根も忘れてはなりません。歯を失くすということは、同時に歯根も失ってしまうということなのです。
ちなみにインプラントは、差し歯とは似て非なるものです。
前者は歯根がなく抜歯が避けられないケース、後者は歯根が残存しているケースで用いられます。


2.骨量が不足するのはなぜ?

冒頭でお話しした通り、歯槽骨の量が不足しているとすぐに治療を開始できない場合があります。では、骨量が不足するのはどうしてでしょうか?
一番の理由として考えられるのが、歯を失くしてから長い期間を経ていることです。実際に欠損したまま放置すると、骨が徐々にやせるという研究結果も報告されています。約10年で、なんと1cmもの骨量が減少するというのですから驚きですよね。
歯周病で歯を失くした場合、歯周病菌によって骨が顕著に吸収されます。骨の減少が見られると、すぐには治療を始められないでしょう。
ちなみにこれは、入れ歯の方にも多く見られる現象です。入れ歯をやめてインプラントにしようとしたところ、事前の診査・診断で骨量不足が発覚するケースは少なくありません。


3.骨量や高さ、厚みが不足しているときは断念せざるを得ない?

これまで、歯槽骨の量や高さ、厚みが足りないとインプラント治療は断念せざるを得ませんでした。具体的には6mm~18mmの長さ、3mm~5mmの直径に満たない場合です。幅や高さにも、同様に制限がありました。
しかし医療は、年々発達しています。
近年は「上顎洞底挙上術」や「骨造成(GBR法)」、「ショーとインプラント」といった治療によって、インプラントが可能になりました。
骨量に問題があった場合でも、治療ができるようになったのです。


これらの方法について、詳しいことが気になりませんか?
詳細は、次回の記事をご覧ください。

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