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歯に歯石がついている!インビザライン矯正に影響はある?後編
前回は歯石がついているとインビザライン矯正中にどのような影響を与えるか説明しました。
今回は歯石のつきやすい場所や歯石除去のタイミング、予防法について解説します。
1.歯石がつきやすい場所
よく下の歯の裏側に歯石がつきやすいといわれていますが、歯石がつきやすい場所は唾液が分泌される「唾液腺」の近くにできることが多いです。
あらかじめ歯石がつきやすい場所を知っておくと歯垢から歯石になること予防することができます。歯石がつきやすい場所は以下のとおりです。
・下の前歯の裏側
・上の奥歯の表側
・歯並びが悪いところ
・歯肉から出血しているところ
それぞれ詳しく解説していきますね。
1.下の前歯の裏側
下顎の前歯の裏側には唾液を分泌する場所があります。そこには「舌下腺」と「顎下腺」と呼ばれており、唾液の約80%がそこから分泌します。
そのため、下の前歯の裏側は歯石がつきやすい場所となります。
2.上の奥歯の表側
上の前歯の表側には「耳下腺」と呼ばれている唾液を分泌する場所があります。そこも歯石がよくつく場所となります。「舌下腺」「顎下腺」「耳下腺」は「三大唾液腺」と呼ばれています。
3.歯並びが悪いところ
歯並びが悪いところは歯石がつきやすい傾向にあります。たとえば、歯と歯が重なっている部分には歯石がつきやすい場所といえるでしょう。
これは歯並びが悪いことで歯ブラシが届きにくく、歯垢が残りがちになるからです。
4.歯肉から出血しているところ
血液にも石灰化の作用があり、歯周病などで出血している歯肉の周辺にも歯石がつくことがあります。
ただこの場合の歯石は歯の表面よりも歯肉の中にできることが多いです。
なお歯肉の下につく歯石は「縁下歯石」と呼ばれており、歯の表面につく歯石と比較すると、黒くて硬い特徴があります。
2.歯石除去のタイミング
では歯石除去はいつ行えばよいのでしょうか。一般的にインビザライン矯正では治療開始前と矯正中、治療終了後のタイミングで行うことが多いです。それぞれのタイミングについて解説します。
1.インビザライン矯正前
インビザライン矯正治療ではシミュレーション前や、マウスピースの型取り前に歯石除去を行うことが一般的です
歯石がついたままでは、シミュレーションの結果や治療計画にズレが生じることがあります。
ただ矯正専門医院ではクリーニングを行わない歯科医院もあるため、事前に確認しておくと良いでしょう。
2.インビザライン矯正中
矯正中はむし歯や歯周病になりやすいことから、歯石除去やクリーニングは必須です。
矯正治療ではほとんどの歯科医院で通院の際に歯石除去やクリーニングを行います。なお矯正専門医に通院していても一般歯科でのクリーニングを受けることも可能です。
3.インビザライン矯正後
矯正終了後は定期的に歯石除去することをおすすめします。
インビザライン矯正終了後は歯並びが整い、治療が終わった開放感から、定期検診へ行かなくなる方も少なくありません。むし歯や歯周病予防のためにも、半年に1度はクリーニングを受けましょう。
3.歯石がつくのを予防をする方法
歯石がつく原因は歯垢と解説しました。歯石がつくのを予防するためには歯垢が歯石にならないように日頃のセルフケアが非常に大切です
セルフケアでは歯ブラシのほかに、デンタルフロスや歯間ブラシなど使用してしっかりと歯垢を除去しましょう。
とくに下の前歯の裏側や上の奥歯の表側は唾液の分泌量が多いため、歯石がつきやすい場所になります。
また、定期的に歯科医院でスケーリングと言って歯石を除去するクリーニングを受けるようにしましょう。歯科医院では超音波を使って歯石を砕きながら除去していきます
どんなに歯磨きを頑張っていても、歯石はついてしまうものですので3ヶ月に1度は歯科医院に足を運びましょうね!
歯磨きをする際はこれらの場所を念入りに磨くことで歯石がつくのを予防することができます。
まとめ
歯石は歯垢が石灰化したものとなり、ついた歯垢をしっかり落とすことで歯石になるのを予防することが可能です。
インビザライン矯正中に歯石がついてしまうと、マウスピースが合わなくなったり、むし歯や歯周病になったりする可能性があります。
そのような場合、治療に影響を与える可能性があるため、矯正を始める前に歯石除去を行うのはもちろん、矯正中や終了後も定期的に歯石除去を行うようにしましょう。