歯列矯正は歯並びが歪んでいる方へ向けての治療法です。まず、どの様な歯並びや噛み合わせが一般的に歪んでいるのかをご紹介いたします。それらを2種類ご紹介した後に、目立ちにくい矯正方法を2種類ご紹介いたします。今回の記事を通して、自分自身の歯並びをチェックして、今後の生活に支障をきたすと考えられる場合には、まずはかかりつけ医などで歯列矯正について相談をし、検討することを推奨いたします。
目次
1.噛み合わせ2種類について
歯の生える向きが歪んでいる
歯の一般的な生え方は上から下へ、下から上へという流れが正常です。しかし、生える歯の中には斜めに生えてしまったり外側に向かって生えてしまう歯があります。更に生え方が悪いと、左右の歯がぶつかり合いながら出てくる時もあります。生え方が上手くいかないと、歯磨きの際に磨き残しが多くなりやすく、細菌が増えて歯周病などに掛かりやすい可能性が出てきます。矯正を通して歯並びが整えば、このような口内環境を悪化させる原因を減らすことが出来る為、推奨しております。
以上のような歪んでいる歯並びを改善する為の矯正方法について、2種類ご紹介いたします。矯正方法が違うと扱う器具も異なってきますので、是非違いを覚えて下さい。例えば、今まで主流だった金属製のワイヤーを使用しなくても、現在は透明なマウスピースなど目立ちにくい素材による矯正方法もあります。様々なタイプの矯正方法を知ることで、自分に一番合っている矯正方法を見つけられます。
上下の歯の噛み合わせが歪んでいる
まず自分自身の上下の歯の状態を確認しましょう。正しい歯の位置は、上側にある歯が下側にある歯よりもおよそ2ミリ程前方に重なっている時です。この状態からかけ離れている場合は「不正咬合」と呼ばれており、口腔内の環境に悪影響を及ぼす場合もあるので、歯の隙間などが周りの人と比べて広い人は歯科医院での診察をお勧めしております。
2.歯列矯正の方法2種類ご紹介
ワイヤーを利用した矯正
皆さんが歯科矯正の中で一番イメージが湧きやすい治療は、ワイヤーを利用した矯正ではないでしょうか。一般的には金属製のブラケットと呼ばれるものとワイヤーを駆使して、歯の表面に装着して矯正を進めます。金属製という素材の特徴もあり、他の矯正素材よりも費用を安価に抑えることが出来ます。この方法で懸念されることは、金属製で外見が目立つことです。しかし、現在は「審美ブラケット」と呼ばれる素材がセラミックやプラスチックで出来たものが確立されています。色が透明や白色の為、マウスピース矯正同様に人の目を気にすることも少ないです。どうしても金属製のワイヤー矯正より強度は落ちますが、外見を気にされる方には推奨しております。
マウスピースによる矯正方法
一般的にイメージされる金属による矯正方法とは大きく違う手法がマウスピース矯正です。マウスピースを患者様の歯にフィットした形で製作し、それを装着して矯正をする手法です。この方法を使えば金属製のワイヤーよりも目立ちにくく、人の目を気にすることも少ないです。金属製のワイヤー矯正と違い取り外しが容易な為、歯を磨く時にしっかり隅々まで磨くことができ、虫歯や歯周病の原因となる細菌を減らすことが出来ます。このマウスピース矯正の注意点としては、金属製のワイヤー矯正に比べて歯の位置を動かす力が弱い為、個人差はあるものの矯正が完了する時間は長くなる傾向にあります。また、1日のマウスピースの装着時間は約20時間ほど必要になる為、普段感じたことがない感覚に慣れる必要があります。マウスピース矯正は、矯正の進捗具合によって新しいマウスピースを交換する場合があるので、場合によっては金属製のワイヤー治療に比べてトータルの費用が高くなる場合があります。