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こんにちは、岐阜県可児市下恵土にあります、しばた歯科可児おとなこども矯正歯科、矯正認定医の柴田愛美です。日々の診療のなかで、保護者の方から特に多くいただくご相談のひとつが「小児矯正の装置の種類って、いったい何がどう違うんですか?」というものです。
インターネットで「小児矯正 装置 種類」「マイオブレース 費用」「拡大床 プレオルソ 違い」「インビザラインファースト」「ムーシールド」「子供 矯正 マウスピース」などと検索すると、それぞれの装置の名前は出てきても、「うちの子には結局どれが合うのか」という肝心なところが分からず、かえって不安になってしまう——そんなお声をよく耳にします。
この記事では、小児矯正で使われる代表的な装置を、しくみ・向いているケース・注意点・お子さまや保護者の負担という観点から、歯科医師としてできるだけ公平に整理してお伝えします。読み終えるころには、「装置は目的と診断ありきで選ぶもの」という考え方が腑に落ち、相談に行くときに何を確認すればよいかが分かるようにしたいと思います。
目次
先に、いちばん大切な結論からお伝えします。
この考え方を前提に、以下でひとつずつ見ていきましょう。
まずは全体像です。細かい適応は診断で変わりますが、ざっくりとした地図として下の表をご覧ください。
| 装置の種類 | 主な目的 | 取り外し | 向きやすい段階 | ポイント |
|---|---|---|---|---|
| マイオブレース(機能的マウスピース) | 口呼吸・舌位・飲み込みなど「口の癖」の改善+歯列誘導 | 可(就寝時+日中1時間程度など) | 混合歯列期を中心に | 装着とトレーニングの習慣化が前提 |
| プレオルソ | 口周りの筋機能・口呼吸の改善、軽度の歯列誘導 | 可 | 乳歯列〜混合歯列前期 | やわらかい素材で導入しやすい |
| ムーシールド | 乳歯列期の受け口(反対咬合)への早期アプローチ | 可(主に就寝時) | 3〜5歳前後の乳歯列期 | 受け口傾向のお子さま向け |
| 拡大床(床矯正) | 歯列の幅を少しずつ広げ、並ぶスペースを作る | 可 | 混合歯列期 | ネジ調整と装着時間の管理が必要 |
| 急速拡大装置/固定式拡大装置 | 上あごの幅(骨格)を短期間で広げる | 不可(固定式) | 骨のやわらかい成長期 | 交叉咬合や狭い上あごに用いる |
| フェイスマスク(上顎前方牽引) | 骨格性の受け口で上あごの成長を前方へ誘導 | 可(自宅・就寝時中心) | 成長期の早い時期 | 装着時間の確保が結果を左右 |
| マウスピース型/インビザラインファースト | 歯を計画的に動かして並べる(拡大を兼ねる設計も) | 可(1日20時間以上が目安) | 混合歯列期 | 適応・装着時間・自己管理が前提 |
| MFT(口腔筋機能療法) | 舌・唇・頬の筋肉の使い方を整える「トレーニング」 | 装置ではなく訓練 | どの段階でも併用 | 装置の効果を支える土台 |
この表からお伝えしたいのは、「取り外せる/取り外せない」「筋肉に働く/骨に働く/歯に働く」という軸で装置は性格が大きく異なるということです。そして、これらは対立するものではなく、多くの場合お子さまの状態に合わせて組み合わせます。
マイオブレースは、やわらかい素材でできたマウスピース型の装置を装着しながら、あわせて呼吸・舌の位置・飲み込み方のトレーニング(アクティビティ)を行う「筋機能矯正(MRC)」の考え方に基づく方法です。当院の小児矯正・マイオブレースの取り組みは、専門サイト(https://gifu-syounikyousei.com)でも詳しくご案内しています。
ねらいは、歯を無理に押し込んで並べることよりも、「歯並びが悪くなる原因(口呼吸・お口ぽかん・低い舌位・舌で歯を押す癖など)そのものにアプローチする」という点にあります。原因に働きかけるため、単に見た目を整えるだけでなく、口周りの環境づくりを重視する考え方です。
一方で、正直にお伝えすべき注意点があります。マイオブレースは「装着すれば自動的に」ではなく、決められた装着時間と毎日のトレーニングを、ご家庭で継続できるかどうかが結果を大きく左右する方法です。実際、他院の症例解説ページでも「お子さま・保護者の協力が必要で、自宅でマイオブレースやトレーニングを行わないと効果が現れにくい」ことがはっきり明記されています。これは特定の医院に限った話ではなく、この治療法そのものの性質です。したがって、「装置に任せきり」ではうまくいきにくく、お子さまの年齢・性格・ご家庭の生活リズムとの相性を診断段階でよく見極めることが大切です。
プレオルソも、やわらかいマウスピース型の機能的装置です。マイオブレースと似て、口周りの筋肉のバランスや口呼吸の改善を目的としつつ、軽度の歯列の誘導も期待します。素材がやわらかく比較的導入しやすいため、乳歯列〜混合歯列の前期など、早めの段階で「まずは口の使い方から整えたい」というケースで選択肢に上がります。
「拡大床とプレオルソの違い」を検索される方が多いのですが、両者はそもそも目的が異なります。プレオルソが主に筋機能・癖に働きかけるのに対し、拡大床はあごの歯列の幅を機械的に広げてスペースを作る装置です。似た「取り外し式の子ども用装置」に見えても役割が違うため、どちらが優れているという比較ではなく、お子さまの課題がどちらにあるかで選びます。
ムーシールドは、乳歯列期の受け口(反対咬合)に対して早期にアプローチするための、主に就寝時に装着するマウスピース型の装置です。「受け口 何歳から」と気にされる保護者の方は多く、乳歯列期の反対咬合は保護者が気づきやすい代表的なサインでもあります。
前歯の反対咬合(前歯だけが逆に噛んでいる状態)については、早期に介入する意義を検討した研究が複数あります。Borrieらのシステマティックレビューは、前歯部反対咬合の早期改善に関する各種アプローチを整理しています[1]。また、子どもの前歯部反対咬合に対する治療法の効果をランダム化比較試験に基づいて検討したKourbajらのシステマティックレビュー・メタアナリシスも報告されています[2]。ただし、受け口には歯だけの問題(歯性)と骨格の問題(骨格性)があり、どちらか・どの程度かによって適する装置や開始時期は変わります。ムーシールドが向くかどうかは、必ず診査・診断のうえで判断すべきものです。

拡大床は、プラスチックの床(プレート)と金属のワイヤー、中央のネジで構成された取り外し式の装置です。ネジを少しずつ回して装置を広げることで、歯列の幅をゆっくり拡大し、永久歯が並ぶスペースを確保していきます。混合歯列期に、あごに対して歯が並びきらない(叢生)ケースなどで用いられます。
メリットは取り外せて清掃しやすいこと、ゆるやかに作用することです。注意点は、装着時間とネジの調整を、保護者とお子さまが根気よく管理する必要があること。決められた時間装着できないと計画通りに進みません。ここでも「装置そのものの性能」以上に「使いこなせるか」が問われます。
上あごの幅が狭く、噛み合わせが横にずれている交叉咬合(クロスバイト)などでは、骨がまだやわらかい成長期の特性を活かして、上あごの正中の縫合部分に働きかけながら幅を広げる固定式の拡大装置を用いることがあります。取り外しができない分、装着時間に左右されにくいのが特徴です。
この「混合歯列期の機能的な片側性交叉咬合」に対する早期矯正の効果については、Alsawafらによるシステマティックレビュー・メタアナリシスがあり、混合歯列期における早期の対応が検討されています[3]。ただし、交叉咬合といっても原因や程度はさまざまで、適応や装置の選択は診断次第です。すべての交叉咬合に同じ装置が使えるわけではありません。
骨格性の受け口で、上あごの成長が下あごに比べて弱いタイプでは、上あごの成長を前方へ誘導する目的でフェイスマスク(上顎前方牽引)を用いることがあります。主にご自宅・就寝時に装着するもので、装着時間をどれだけ確保できるかが結果を大きく左右します。見た目に大きな装置なので、お子さまの受け入れやご家庭の協力が前提になります。

マウスピース型矯正装置は、透明で薄いアライナーを1日20時間以上を目安に装着し、少しずつ交換しながら歯を計画的に動かしていく方法です。子ども向けに設計されたインビザラインファーストのように、歯の移動と歯列の拡大を組み合わせられる設計のものもあります。目立ちにくく取り外して食事・歯みがきができる点が支持されています。
ここでひとつ、誠実にお伝えしておきたい注意点があります。マウスピース型矯正装置(インビザラインを含む)については、製品ごとに適応(向いている症例)や取り扱いの範囲が定められており、すべてのお子さま・すべての噛み合わせに使えるわけではありません。適応の可否、装置の詳細、想定される効果と限界は、必ず個別の診査・診断のうえで担当医にご確認ください。また、装着時間(1日20時間以上が目安)や交換のスケジュールをご本人が守れることが前提になるため、拡大床やマイオブレースと同様、自己管理と協力度が結果を左右します。「透明で楽そう」というイメージだけで選ぶものではありません。

MFT(Myofunctional Therapy/口腔筋機能療法)は、装置というより「舌・唇・頬の筋肉の使い方を整えるトレーニング」です。舌が正しい位置にあるか、口を閉じていられるか、飲み込むときに舌で歯を押していないか——こうした口の機能を整えることは、矯正で並べた歯並びを支える土台になります。
口腔筋機能療法が子どもの顎顔面の成長に及ぼす影響については、閉塞性睡眠時無呼吸(OSAHS)を伴う小児を対象に、Liuらがシステマティックレビューで検討しています[4]。呼吸や口の機能と成長・歯並びが関係しうることを踏まえると、マイオブレースやプレオルソといった機能的装置と、MFTを併用する意義は大きいと考えられます。ただし、鼻づまり・アレルギー性鼻炎・アデノイドや扁桃肥大など、鼻呼吸を妨げる原因が疑われる場合は、耳鼻咽喉科との連携が必要になることもあります。お口の問題として歯科だけで抱え込まず、必要に応じて医科と協力する姿勢が大切です。
保護者の方から「装置を早く付けたほうが得ですか?」とよく聞かれます。ここは慎重にお伝えしたいところです。前歯部反対咬合や機能的交叉咬合のように、早期の対応に意義が示されている問題がある一方で、すべての矯正的介入が「早ければ早いほどよい」とは限らないことが、研究でも指摘されています。
装置の種類の選択も、この「タイミングの診断」と切り離せません。同じ叢生でも、生え替わりのどの段階かによって、いま拡大装置で介入すべきか、もう少し様子を見てから動かすべきかは変わります。だからこそ、装置カタログから選ぶのではなく、成長段階と原因を診断してから装置を選ぶという順番が重要なのです。当院は、必要以上に早く・多く装置を付けることを勧めるのではなく、「今は経過観察」という選択肢も含めてご提案します。セカンドオピニオンも歓迎しています。
装置の種類は費用にも関わりますが、ここでも大切なのは「装置名の単価」ではなく「治療システム全体の総額と条件」で比べることです。当院の料金の考え方をご説明します。
| 項目 | 費用の目安 | 備考 |
|---|---|---|
| お子さまの矯正相談 | 無料 | まずはお気軽に |
| 精密検査 | 10,000円(税抜) | 診断のための検査 |
| MRC矯正(マイオブレース矯正) | 400,000円(税抜) | gifu-syounikyousei.com のご案内 |
| インビザラインファースト | 450,000円の(税抜) | 子供用のインビザライン |
| 分割払いの例 | 初回 13,012円/2回目以降 8,000円(税抜) | 無理のないお支払いのご相談も可 |
お気づきかもしれませんが、当院の公式ページには、ご案内の入り口(MRC矯正(マイオブレース)か、マウスピース矯正(インビザラインファースト)か)によって「400,000円(税抜)」と「450,000円(税抜)」という2つの金額が併存しています。これは治療内容・使用する装置・スタート時期が異なるためで、どちらか一方が「正しい・間違い」ではありません。最終的な総額は、必ずカウンセリング・精密検査のうえで、お子さまの状態に合わせて確定します。また、装置を紛失・破損した場合には追加費用がかかることがあります。あいまいなまま進めず、金額の内訳(検査料・調整料・追加費用・2期治療の可能性)まで確認してください。
成長期の子どもの矯正で、不正咬合による成長の妨げを防ぐことを目的とする場合は、年齢や目的に応じて医療費控除の対象となることがあります(国税庁の見解)。一方、見た目の改善だけを目的とする美容目的の矯正は対象外です。詳しくは国税庁の情報(https://www.nta.go.jp/law/shitsugi/shotoku/05/08.htm)をご確認いただき、実際の適用可否は税務署・お住まいの制度でご確認ください。
Q. マイオブレースと拡大床、どちらが良いですか?
A. 目的が違うため、単純な優劣では選べません。口呼吸やお口ぽかんなど「口の使い方」が主な課題ならマイオブレースなどの機能的装置、あごの幅が足りずスペースが必要なら拡大床、というように、診断で見えた原因に合わせます。両方を組み合わせることもあります。
Q. インビザラインファーストは子どもでも使えますか?
A. 混合歯列期のお子さまに向けた設計がありますが、適応(向いている症例)や取り扱いの範囲が定められており、すべてのケースで使えるわけではありません。装着時間を守れることも前提です。適応の可否は精密検査のうえでご確認ください。
Q. 装置は途中で変わることがありますか?
A. あります。成長や生え替わり、治療の反応に応じて、装置を切り替えたり組み合わせたりするのは自然なことです。だからこそ、最初の「単価」よりも治療全体の設計を重視してください。
Q. 受け口が心配です。何歳から相談すればよいですか?
A. 乳歯列期の反対咬合は保護者が気づきやすいサインです。ムーシールドなど早期の選択肢もありますが、歯性か骨格性かで対応が変わるため、気づいた時点で一度ご相談いただくのが安心です。
Q. どの装置がいちばん安いですか?
A. 「安い装置」を探すより、検査料・調整料・追加費用・2期治療の可能性まで含めた「総額と条件」で比べてください。安く見えても後から費用が積み上がることもあります。
小児矯正の装置には、マイオブレース・プレオルソ・ムーシールドといった機能的装置、拡大床・急速拡大装置・フェイスマスクといった成長にアプローチする装置、マウスピース型・インビザラインファーストといった歯を並べる装置、そしてそれらを支えるMFTがあります。それぞれに役割があり、「一番よい装置」ではなく「お子さまに合う組み合わせ」を、成長段階・噛み合わせ・癖・協力度から診断して選ぶことが、遠回りに見えて最も確実な近道です。
当院は、可児市下恵土で土曜も診療しており、JR可児駅・名鉄新可児駅からアクセスでき、駐車場もございます。お子さまの矯正相談は無料です。「うちの子にはどの装置が合うの?」という疑問を、まずは診査・診断からご一緒に整理しましょう。セカンドオピニオンも歓迎しています。
▶ お子さまの矯正相談(無料)のご予約はこちら
オンライン予約:https://reservation.stransa.co.jp/7d62d71c6544fcdffc1c197c7cdebcfb
お電話:0574-62-5698
小児矯正の専門情報:https://kyousei-shouni.com/ / https://gifu-syounikyousei.com/
しばた歯科可児おとなこども矯正歯科
所在地:岐阜県可児市下恵土78-1番地
アクセス:JR可児駅・名鉄新可児駅からアクセス可能/駐車場あり
診療:土曜診療あり
電話:0574-62-5698
オンライン予約:https://reservation.stransa.co.jp/7d62d71c6544fcdffc1c197c7cdebcfb
クリニックトップ:https://shibatadental.com/
小児矯正専門サイト:https://kyousei-shouni.com/
マイオブレース/小児矯正LP:https://gifu-syounikyousei.com/
この記事を書いた人

監修:医療法人AKATSUKI しばた歯科可児おとなこども矯正歯科
日本矯正歯科学会認定医 柴田愛実
執筆・監修者
院長:医療法人AKATSUKI 理事長:柴田 暁晴
所属学会海外で研鑽をつんだドクターが対応
当院は国際的にインプラント・オールオン4治療で有名なDr.アレックスの元、Dr柴田、Dr近藤ともに世界レベルの歯科医療を学び、地元岐阜可児にてその技術を提供しています。
骨が少なくてインプラント治療を断られたり、入れ歯やブリッジを勧められるケースでも、ほぼ全てのケースでインプラント治療が可能です。
「難症例」であっても対応できる設備とチーム
しばた歯科可児おとなこども矯正では、一般的な矯正治療では対応が難しいとされる“難症例”にも、専門的な診断と高度な設備を活用して対応しています。
歯や顎の状態を精密に把握するために、3D画像診断が可能なCTや口腔内スキャナーを導入。治療前のシミュレーションを行うことで、より安全で的確な治療計画を立てることができます。
また、矯正・インプラント・口腔外科・補綴など、各分野に精通したドクターがチームを組み、複雑な症例にも連携して対応。お子さまから成人まで、他院で「難しい」と言われた症例でも、しばた歯科では最適な治療方法を提案いたします。

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